その後の食卓

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アキシブ系男子は街に出る。『Pastelphonic pt.2』

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アキシブ系音楽が好きだ。だが、源流となる渋谷系はよく分かっていない。
不勉強な無精なのだ。申し訳ない。
そのため、度々「これはアキシブ系ですか?」と判断に困る場合がある。
誰かの同意を得ないと、不安で仕方ない。
こんな人間が音楽を語るのは間違っている気がする。
ただ、今回は安心して語る。

『Pastelphonic pt.2』は渋谷系音楽のコンピレーションアルバムだ。
どれを聴いても胸を張って、渋谷だ、と答えられる。
渋谷系と銘打つものに、アキシブだと語るのも、迷惑な話かも知れないが。
いや、ごめんなさい。ただ、可愛い女の子が、ジャケットに写ってたから。
ちなみに僕はこっちのジャケットが好きだ。眼鏡が良い。

さて、このアルバムは再生するとノンストップだ。
初端からCymbalsライクなメロディーにノックアウトされる。
荒れ狂うサウンドにキュートな世界観。
親切すぎる出だしに、心はすでに身を委ねている。
何処を切り取っても大好きな世界観で、わくわくは止まらない。
甘酸っぱいくらいに可愛いのに、やたら激しい。
酸いも甘いもどっちも欲しい、わががままなオタクには至宝の一品となる。

#1.Help me!の王道渋谷サウンドで走り出したくなる気持ちを抑えながら、次いで#2.第二惑星計画 ~2nd Planet o.p.~の男性コーラスとのユニゾンに、すっかり夢中になる。何故、渋谷系の男性コーラスはここまで魅力的なのだろう。
そして、♯3.Jelly Fishに感服する。
大人の女性らしい落ち着いたボーカルなのに、ギターサウンドは自重しない。もう、わちゃわちゃ鳴っている。
数秒でやられてしまった。もう大好きだ。
#5.パラレルパステルチョコレートパーティのような、渋谷系ミーツチップな変化球も堪らない。
だが、このアルバムを聴いて一番良かったと思えるのは、ラストを飾る♯9.(please) replayを聴いた瞬間だ。
やはり、終わりは可愛いけど何処か切ないくらいがちょうどいい。
ハッピーに駆け回って、少し落ち込んで、また新しい日々を向かえる。
意図的かどうかはさておき、余韻が残る素晴らしいラストソングだ。
もう、これだけでいいアルバムを聴いたなぁ、という気分に浸れてしまう。

さて。僕だけかも知れないが、渋谷系音楽を聴くと無性に外に出たくなる。
爽やかな騒音は散歩のお供にうってつけなのだ。
渋谷は遠いから、行くなら秋葉原にしたい。秋葉原くらいの人ごみがちょうど良い。
大好きな音楽を流して、大好きな街を歩く。
気取ってはいるが、どうせ不細工だ。
気持ち悪いのは分かっているから、そっとしておいて欲しい。
向かうお店も、どうせエムズショップかオータムリーフだし、本当のアキシブ系男子はもっと華やかなんだよなぁ、と歯ぎしりしたところで以上。


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